セミナーの内容は以下の通り。
1.ムスリム・フレンドリー・ツーリズムにおける情報開示
サラームバケーション/JLコネクト・マレーシア 橋本氏
このJLコネクト・マレーシアが、ジェイ・ラインのマレーシア法人です。
うちの会社の事業としては、マレーシアなどイスラム圏への進出を計画されている
日本企業さん向けの進出サポートが今のところの主要事業ですが、
橋本さんは旅行業も行っていて、今日は旅行についてのお話でした。
インバウンド対策が進んでいる一部の地域では、
英語・中国語などの多言語対応メニュー表の準備はもちろんのこと、
食事(食材)に制約があるイスラム教徒の方向けにハラール対応をしている
飲食店やホテルも増えてきていると聞きます。
ただ、橋本さんによると、
「日本人のハラール対応は信用されていない」んだそう。
理由は、「ムスリムじゃない人」が考えた「自称ハラール対応」は、
実は、本物のムスリムの人たちからすると、抜けがあって、
安心して食事をすることができない、ということだそう。
実際に訪日したムスリムの方が、
「これは食べられない」と言って食事にほとんど手をつけられない
というケースもあるようです。
ハラール対応してるはずのお店ですら。
「ハラールマーク認証」
「ムスリム・フレンドリー」
とうたってはいても、完璧に対応できていないと、
ムスリムの人たちは口にすることができません。
完璧にハラール対応をするのは、かなりハードルが高いので、
一般のお店が取り組むとしたら、以下のような方法がお薦めです。
・在日ムスリム(マレーシア・インドネシア人)の人にチェックしてもらう
・ルーチン化できる、継続できる範囲でのハラール対応をする
・ハラール対応できている内容を明示する(情報開示)
精一杯努力して、うちはここからここまでなら対応できますよ、
ということを開示して、それを納得してもらえるお客さんに利用してもらう
というのが、トラブルを避けるためにも重要ですね。
その前段階として、極力現地の人たちが求める対応を知るために、
在日ムスリムの方にチェックしてもらうというのも大切そうです。
これは、橋本さんが旅行ビジネスをやる際に実践してることでもあります。
彼らに母国語で、「このお店は安心だよ」と口コミしてもらうのも良いですね。
「情報がない」のが一番不安な状態なので、在日ムスリムの人からの
「こういうお店だよ」「ハラール対応はここまでできるよ」
「自分も食事したことあるから安心だよ」という情報発信が有効ですね。
あ、考えてみたら、これはイスラムの人にかぎったらことじゃないですね。
日本に住んでいる外国人の方が、母国語で、母国の人たちに対して、
「日本のここがいいよ」と発信してもらうのは有効ですね。
さらに的を絞って八王子の話に落とし込んでみると、
八王子在住のムスリムの人たちに、
マレーシアやインドネシアなどで暮らす家族・友人に向けて、
母国語でブログやソーシャルメディアを使って伝えてくれると有効ですね。
ますます、多摩地域の情報発信プラットフォームとして、
「たまりば」が果たすべき役割の重要性を感じました。
その他、2名の講師の方から以下のテーマでもお話を伺いました。
2.消費者の多様性に配慮した安心のコミュニケーション─フードピクトによる食材表示の紹介
インターナショクル代表理事 菊池氏
ぐるなびの訪日外国人に対する取り組みについて
ぐるなび代表取締役 久保氏
そして、セミナー終了後にも、気になるこの方からお話を伺う時間を頂きました。
八王子インバウンド対策セミナーでもご紹介した
静岡県袋井市のシティープロモーションを支援する「はまぞう」の佐野さん。
佐野さんのブログでは、地域ブログのこと、
地方のインバウンド対策のこと、袋井市のことなど、
参考になる考え方や事例がたくさん紹介されていて、とても参考になります。
こちらも、ぜひご覧下さい。
イノベーションしなくちゃ明日はない!
JLコネクトマレーシアのホームページも制作中ですが、
既にジェイ・ラインのホームページへもマレーシア関連のことで
お問い合わせを頂いているようです。
多摩地域のことは「たまりば」が、マレーシアのことはJLコネクトが、
それぞれご相談に乗らせて頂きますので、
まずはお気軽にお問い合わせ下さいね。
↓の「お問い合わせ」からも受け付けております。