発表者の方とテーマは以下の通り
「訪日客2.0 世界のFITを呼ぶ情報発信」
株式会社シーポイント 代表取締役 野澤浩樹氏
「天空芸者宴(ナイト)の取り組みについて」
御岳山観光協会 会長 馬場喜彦氏
「インバウンドの取組みについて~外国人観光客受け入れ環境整備」
武蔵野市観光機構 事務局長 武藤毅氏
「富士ゼロックスにおけるインバウンド対応と多摩地域へのお役立ち」
富士ゼロックス 部長 杉田晴紀氏
それぞれ具体的な地域でのインバウンド対策事例についてご紹介頂いたので、非常に勉強になりました。
個人的には、御岳山の「天空芸者宴(ナイト)」のお話が面白かったなー。
八王子芸伎衆の方たちと、御岳山の上にある宿坊でお座敷遊びをしたり、記念撮影をしたりといったイベントを柱にした事業で、台風で中止になった回を除くと、全4回で160人の外国人観光客が参加しています。
日本の訪日観光客が2000万人だと言われている中、160人というと少ないように感じちゃうかもしれませんが、富士山ではなく、東京の西多摩地域にある御岳山に160人の外国人観光客を呼べるって、すごいことですよ。
ちなみにこの企画、八王子の杏林大学の学生さんたちもスタッフとして参加されていたそうで、八王子勢が青梅でも活躍してたんですね。
インバウンドは、他県どころか外国から人を呼んじゃおうという取り組みなので、八王子市だ、青梅市だなんて言ってる場合じゃありません、「多摩県」みんなで協力し合いましょう。
さて、このセミナー全体を通じて感じたことがあるので、まとめてみます。
それ、SNSだけでいいの?
各地域の皆さん、多言語版のホームページを作ったり、FacebookやInstagramなどのSNSを使って情報発信を始めようとされているようです。
情報発信をしないことには、多摩地域のようなマイナー地方へは、なかなか足を向けてもらえないので、まずは情報発信を始めることが大事。
ただ、気になったのは受講されていた側の自治体さんも含め、FacebookやInstagramといった「SNSに偏りがち」だったこと。
外国人ネットユーザーは、調べごとをしたいときには、「Google」も使います。
残念ながら、SNSの書き込みはフロー型で、その瞬間の拡散力は合ってもストックされていきませんし、1つ1つの書き込みはGoogleにもほとんどヒットしません。
SNSだけじゃなく、ストック型で検索エンジンにもヒットしやすい「ブログ」も併用されることをお薦めします。
もちろん多言語で。
日本語テキストの自動翻訳はお薦めしない
Google翻訳などのツールは、だいぶ精度が上がってきていると言われています。
でも、やっぱり不自然な言い回しになることも多く、ネイティブの人には適いません。
本当に伝えたい地域の魅力が上手く伝わらなかったら、多言語化する意味がないですよね。
別な方法を考えましょう。
留学生や地元在住外国人の方に協力してもらおう
自動翻訳ではなく、留学生や地元在住外国人の方に、母国語で地域のことを発信してもらうのはどうでしょうか?
例えば、セミナー会場だった東京経済大学さんにも留学生はいらっしゃるでしょうし、多摩地域にはたくさんの大学があります。
留学生から見た多摩地域の住みやすさ、観光で面白いところを、母国語でブログとSNSで、彼らの家族や友人に向けて発信してもらうんです。
せっかく発信するなら、地元サービス内でまとめよう
ブログやSNSでの情報発信を始めるのなら、せっかくだかは地元のサービスでやりましょう。
僕が編集長をしている「たまりば」では、自治体さんや観光協会さんなどと一緒に、特設コーナーを作ったり、上手な情報発信術を講習したり、交流の場を作ったりといったことを得意としています。
ちょうど、セミナーの野澤社長の発表の中で流れた袋井市の映像のようなことを、多摩地域でもやりませをやか?行政主導でやられる場合は市町村単位で始めていくのがいいと思います。もちろん広域で多摩県全域をPRするというのもありです。
地域の情報を上手に発進してくれるアンバサダーを育て、行政と市民・在住外国人が一緒になって魅力を発信していく、そんなプラットフォーム作り、ぜひ一緒にやりましょうね!
情報発信の質と量は、そのまま地域の集客力格差に繋がります。
訪日観光客に限らず、日本人向けの集客力も同じく。
早く始めた市町村が勝ち残り、出遅れると佐賀開いちゃうかも…。
まず、始めてみることが大事だと思います。
「たまりば」と一緒にやってみようかな?と思った方、ご相談ベースで構いませんので、ぜひお問い合わせ下さいね。
・多摩の地域密着型ブログサービス「たまりば」
・袋井市×はまぞう「ふくろい通信」
・市民・留学生・在住外国人から始めよう!八王子インバウンド対策は協働で
・【地域ポータルサイト成功事例】20以上の地域サイト運営者が集結!成功事例共有